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ダンボールで送る荷物

「ダンボールを用意してくれ」。お父さんが納屋の中から呼ぶ声がする。娘のもとへ荷物を送るというのだ。娘は今年から就職で、東京の会社に勤めることになった。地元での就職を願ったが、思うように働く場所はなく、東京へ出て行くことになったのだ。海外出張も多い会社というから、これからたいへんだろうとは思うが、それにしても父親というのは娘が心配この上ないらしい。二つ年下の息子は農業の後継者となるべく、大学の農学部へ進学し勉強している。こちらの方はほったらかしだ。「息子にカボチャでも送ろうか」といいうと、「男にそんなもの送ってどうする」と一言だけ。最近は男の子だって自炊するご時世だよ。
「それじゃなくて、ミカンのダンボールなかったか?」私が持っていったダンボールはお気に入りでないらしい。ミカンのダンボールには、梨、カリフラワー、ハクサイ、ダイコンと、冬野菜のオンパレード。そんなのスーパーで買えるだろうに、と思いながら手伝う。新聞紙で隙間を埋めた後、パックに入れた「梅干し」を入れてやる。これが私の気持ち。フタをしっかりしてできあがり。このあいだ送ったダンボールはお友達に分けてあげたそうだ。ダイコンがおいしくてリクエストがあったとかで、今度送ってくれと先日電話があった。母親として、農家として、こんな返事は嬉しい限り。我が家は産直宅配をやっているが、やはり手紙が来ると嬉しいものだ。そんなお得意さんにはダンボールの中にそっと手紙を添えておく。娘に送るよりよほど気持ちがこもると言うと、「娘とお客を一緒にするな!」と怒鳴られた。


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いままで大切にあたなを育ててくれた両親の思いは色々あると思います