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段ボールの思い出

段ボールは、都会に出て小さなマンションで暮らしはじめた私たち夫婦にとって、今は不要のものになってしまった。狭い部屋は段ボールを置いておくスペースもないし、おしゃれな新築マンションには似合わない。何かを買ってもすぐに取り出しては捨ててしまう。段ボールはそんな厄介者になってしまった。でも、1人暮らしをしている頃はずいぶんとお世話になった。妻は都会育ちだが、やはり一人で東京に出てきたときには、段ボールにお世話になっている。ちょっとおしゃれな段ボールの缶に入ったチョコレートをクリスマスのプレゼントにくれたこともある。手作りのチョコレートだった。ハート型にしたつもりが形がいびつで、「こんなのしかできなかった。」と何とも恥ずかしい思いをしながら手渡す彼女の、その笑顔に惚れ込んでしまった。今はその段ボールもどこかへ捨ててしまったが、思い出だけはしっかりと残っている。
段ボールのそんな思い出を考えながら窓から見えるビル群を眺めていると、妻が買い物から戻ってきた。今日は長男の8歳の誕生日。段ボールがあるとすぐに破ってグチャグチャしておもしろがる。バリンバリという音が子供には快感なのだろう。親にとっては散らかるのでこの上なく困りものなのだが。妻の手には子供へのプレゼントだといって小さな段ボールの菓子箱を持っていた。中にキャンディーが入った、おしゃれな箱だった。かつての私と同じように、子供への愛情はきっと子供たち自身に思い出として残るだろう。私は微笑みをかえした。


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いままで大切にあたなを育ててくれた両親の思いは色々あると思います